重要な書類を作成している最中や、ゲームのいいところで突然パソコンが再起動してしまう。「ウイルスに感染したのか?」「もう壊れてしまったのか?」と不安になるだけでなく、保存していなかったデータが消えてしまうリスクもあり、非常にストレスが溜まる症状です。
PCが勝手に再起動する原因は、Windowsの仕様による「正常な動作」から、部品の故障による「深刻なトラブル」まで多岐にわたります。闇雲に対処するのではなく、症状が出るタイミングから原因を絞り込むことが解決への近道です。
この記事では、PCが勝手に再起動する主な原因と、今すぐ試せる具体的な対処法を初心者にもわかりやすく解説します。
結論:まずは「設定」を確認し、次に「熱」と「電源」を疑う
PCが勝手に再起動する場合、最も多い原因は「Windows Update後の自動再起動」か「システムエラー発生時の強制再起動設定」です。まずはこれらが原因でないか設定を確認しましょう。
設定に問題がない場合、次に疑うべきは「熱暴走(冷却不足)」と「電源ユニットの不調」です。特に、動画編集やゲームなどPCに負荷がかかった瞬間に落ちて再起動する場合は、ハードウェア側の問題を強く疑う必要があります。
なぜ勝手に再起動するのか?(原因の切り分け)
再起動が発生するタイミングによって、ある程度原因を特定できます。ご自身の状況に近いものを探してみてください。
| 発生タイミング | 疑われる主な原因 | 緊急度 |
|---|---|---|
| PCから離れている時 (夜間など) |
Windows Update 更新プログラム適用後の正常な再起動である可能性が高い。 |
低 (設定変更で回避可) |
| ゲームや動画編集など 高負荷な作業中 |
熱暴走・電力不足 CPU温度の上昇や、電源ユニットの出力不足で安全装置が作動している。 |
中〜高 (放置すると故障へ) |
| 不定期・ランダム (作業内容に関係なく) |
システムエラー・帯電 ドライバーの不具合や、PC内部に電気が溜まっている影響。メモリ故障の可能性も。 |
中 |
| 起動直後や ロゴ表示中 |
ハードウェア故障 HDD/SSD、マザーボード、電源ユニットの物理的な故障。 |
高 (修理が必要) |
失敗しない対処法:まずは設定を見直す(ソフトウェア編)
部品の故障を疑う前に、Windowsの設定を変更するだけで直るケースが多々あります。以下の3つを順番に試してください。
1. システムエラー時の「自動再起動」を無効にする
Windowsには、深刻なエラー(ブルースクリーンなど)が発生した際に、自動的に再起動して復旧を試みる機能があります。これが原因で「勝手に再起動した」ように見えることがあります。
- 手順:「設定」→「システム」→「バージョン情報」→「システムの詳細設定」→「起動と回復」の設定ボタン →「自動的に再起動する」のチェックを外す。
※これを無効にすると、再起動する代わりにエラー画面(ブルースクリーン)が表示されるようになり、エラーコードから原因を特定しやすくなります。
2. 高速スタートアップを無効にする
起動を速くする「高速スタートアップ」機能が、古いドライバーや周辺機器と相性を起こし、動作を不安定にさせることがあります。
- 手順:「コントロールパネル」→「電源オプション」→「電源ボタンの動作を選択する」→「現在利用可能ではない設定を変更します」→「高速スタートアップを有効にする」のチェックを外す。
3. Windows Updateのアクティブ時間を設定する
作業中に更新プログラムによる再起動が起きないよう、PCを使う時間帯(アクティブ時間)を指定しておきましょう。
- 手順:「設定」→「Windows Update」→「詳細オプション」→「アクティブ時間」で、普段PCを使う時間を設定する。
それでも直らない場合:物理的な原因を探る(ハードウェア編)
設定を見直しても改善しない場合、PC本体(ハードウェア)に物理的な原因がある可能性が高まります。
| チェック項目 | 具体的な対処アクション |
|---|---|
| PC内部の「帯電」 | PCの電源を切り、電源ケーブルや周辺機器をすべて抜いて5分〜10分放置してください。ノートPCの場合はバッテリーも外せるなら外します。これで溜まった電気が抜け、動作が安定することがあります。 |
| ホコリによる「熱暴走」 | 通気口やファンにホコリが詰まっていませんか? エアダスターを使って掃除しましょう。CPU温度が90度を超えると、保護機能で強制的に電源が落ちたり再起動したりします。 |
| タコ足配線による「電圧不足」 | 電源タップに多くの機器を繋ぎすぎていませんか? PCの電源プラグを壁のコンセントに直接挿して動作を確認してください。電圧が安定し、改善する場合があります。 |
修理・買い替えを検討すべき危険なサイン
以下の症状が併発している場合、個人での対処は難しく、パーツの寿命や故障が濃厚です。無理に使い続けると発火やデータ消失のリスクがあるため、専門業者への相談をおすすめします。
- 異音がする:「ジジジ…」「カコンカコン」といった音が内部から聞こえる。
- 焦げ臭いにおいがする:コンデンサや電源ユニットがショートしている可能性があります。直ちに使用を中止してください。
- 頻度が加速している:最初は週1回だったのが、毎日、数時間おきと頻度が増している場合、電源ユニットやマザーボードの劣化が進んでいます。
よくある質問(FAQ)
Q1. イベントビューアーで原因を特定できますか?
A. ある程度可能です。スタートボタンを右クリックして「イベントビューアー」を開き、「Windowsログ」→「システム」を確認してください。「Kernel-Power 41(通称:KP41病)」という重大エラーが記録されている場合、電源関連のトラブルやハードウェアの不調が疑われます。
Q2. 夏場だけ頻繁に再起動するのはなぜですか?
A. 室温の上昇により、PCの冷却が追いつかなくなっている「熱暴走」の可能性が高いです。エアコンで室温を下げたり、PC内部のホコリ掃除、ノートPCなら冷却台の使用を検討してください。
Q3. 電源ユニットの寿命はどれくらいですか?
A. 一般的に3年〜5年と言われています。使用環境や稼働時間にもよりますが、5年以上経過したデスクトップPCで勝手に再起動やシャットダウンが起きる場合、電源ユニットの劣化が第一の容疑者となります。
Q4. ウイルス感染の可能性はありますか?
A. 可能性はゼロではありません。一部のマルウェアはシステムを不安定にさせたり、遠隔操作で再起動させたりします。念のため、セキュリティソフトでフルスキャンを実行することをおすすめします。
Q5. PCを初期化すれば直りますか?
A. 原因が「システムファイル破損」や「ドライバーの競合」などのソフトウェア的な問題であれば、初期化で直る可能性が高いです。しかし、熱暴走や電源ユニット故障などのハードウェア的な問題であれば、初期化しても直りません。
まとめ
PCが勝手に再起動するトラブルは、焦らず原因を切り分けることが大切です。
- まずは「自動再起動の設定」や「Windows Update」を確認する。
- 次に「放電」や「内部の掃除」を行い、熱や帯電を解消する。
- それでも直らなければ、「電源ユニット」などのハードウェア故障を疑う。
特に「異音」や「焦げ臭さ」がある場合は、無理に再起動を繰り返さず、早めに修理に出すかデータのバックアップを取るようにしてください。
参考文献
- Windows の回復オプション(Microsoft公式)(閲覧日:2025-12-26)
- LAVIEサポート トラブル解決ガイド(NEC)(閲覧日:2025-12-26)
- dynabook サポート(Dynabook株式会社)(閲覧日:2025-12-26)
- HP カスタマーサポート(閲覧日:2025-12-26)
