スマホ2年で返却は損?元店員が教える「買取店売却」で2万円得する裏ワザ

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こんにちは、元家電販売員の島 翔一です。

キャリアから「そろそろ返却時期ですよ」というメールが届くと焦りますよね。「返さないと損をする」と思わされがちですが、ちょっと待ってください。

そのiPhone、そのままキャリアに返すのは、みすみす数万円をドブに捨てるのと同じかもしれません。

実は、キャリアの「2年返却プログラム」は、必ずしもユーザーにとって一番お得な選択肢ではないんです。特にiPhoneユーザーの場合、返却するよりも「ある方法」をとった方が、手元に残るお金が多くなるケースが多々あります。

今日は、ショップ店員は口が裂けても言えない「一番損しない出口戦略」を、こっそりお話しします。

目次

「2年で返却しないと損」は誤解!プログラムの本当の仕組み

まず、多くの人が勘違いしている「残価設定プログラム(いつでもカエドキプログラム、スマホトクするプログラムなど)」の仕組みを整理しましょう。

このプログラムは、「スマホを半額で買えるサービス」ではありません。正しくは、「2年後の下取り価格(残価)をあらかじめ差し引いて、残りの金額を24回払いしている借金契約」です。

つまり、2年後にスマホを返却するのは「残りの借金をチャラにするため」であって、義務ではありません。もし残価(最終回支払額)を一括で支払えば、そのスマホは完全にあなたのものになります。

ここで重要なのが、「キャリアが設定した残価」と「実際の中古市場価格」にはズレがあるという点です。

✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス

【結論】: 「返却」ボタンを押す前に、必ず中古買取店のサイトで今の買取価格をチェックしてください。

なぜなら、キャリアの残価は2年前の予測値ですが、現在の中古相場は円安などの影響で高騰していることが多いからです。この「差額」こそが、あなたが損をするか得をするかの分かれ道です。

【iPhoneユーザー必見】「返却」ボタンを押す前に!買取店ならお釣りが出るかも

特にiPhoneユーザーの方は要注意です。iPhoneはリセールバリュー(再販価値)が非常に高いため、キャリアが設定した「免除額(残価)」よりも、中古ショップでの「買取価格」の方が高くなる逆転現象が頻繁に起きています。

具体的な数字でシミュレーションしてみましょう。(※価格は一例です)

以下の表は、スマホでは横にスクロールできます。

比較項目 A. キャリアに返却 B. 買取店に売却
仕組み 残価の支払いが免除される 残価を払って自分のものにし、店に売る
残価(免除額) 約50,000円(免除) 約50,000円(支払い)
買取価格 0円(手元に残らない) 約70,000円(現金受取)
最終的な収支 ±0円 +20,000円の利益

いかがでしょうか。キャリアに返却すれば「借金が消えるだけ」ですが、一度自分で買い取ってからイオシスやじゃんぱら等の買取店に売れば、差額の2万円が手元に残る計算になります。

この2万円があれば、次のスマホの頭金にしたり、ちょっと良いケースを買ったりできますよね。思考停止で返却してしまうのは、この利益をみすみす捨てているのと同じことなのです。

Androidや「まだ使いたい」人は?損しないための3つのパターン診断

「じゃあ全員、買取店に売ればいいの?」というと、そうではありません。機種や状況によっては、キャリアに返却した方が安全な場合もあります。

あなたの状況に合わせて、最適な選択肢を選んでみましょう。

パターン1:Androidスマホを使っている人

推奨:キャリアに返却(価格保証として利用)
残念ながら、AndroidスマホはiPhoneに比べて中古価格が下がりやすい傾向にあります。2年後には買取価格が残価を大きく下回っていることも珍しくありません。この場合は、市場価値に関わらず残価を免除してくれる「キャリア返却」が、最も損をしない選択肢になります。

パターン2:今のスマホに不満がなく、長く使いたい人

推奨:残価を再分割して使い続ける
内閣府の調査によると、スマホの平均使用年数は4.5年です。今の機種で十分満足しているなら、無理に買い替える必要はありません。返却期限を過ぎても、残価が自動的に24回払いに再分割されるだけなので、そのまま使い続けてOKです。新品(10万円〜)を買うより、残価(5万円程度)を払う方が、トータルの出費は安く済みます。

パターン3:画面割れや故障がある人

推奨:街の修理店で直して使う or そのまま使い潰す
キャリアの返却プログラムは「故障なし」が条件です。画面割れなどがあると、最大22,000円の「故障時利用料」を追加で請求されます。これでは返却のメリットが薄れてしまいます。街の修理店で安く直して使い続けるか、壊れるまで使い倒して最後にジャンク品として売る方が、経済的ダメージは少ないかもしれません。

よくある質問(FAQ)

最後に、返却か売却かで迷っている方からよくある質問にお答えします。

Q. 買取店に売る場合、データは大丈夫ですか?
A. 大手買取店なら安心です。
イオシスやじゃんぱらなどの大手買取店では、専用のデータ消去ソフトを使って完全にデータを消去しています。個人売買(フリマアプリ)よりも圧倒的に安全ですので、心配な方は専門店を利用しましょう。

Q. 返却期限を過ぎたらどうなりますか?
A. 自動的に「買い取り」扱いになり、再分割払いが始まります。
ペナルティや延滞金などは発生しません。単に「返却する権利」が消滅し、残りの代金を分割で払い続ける契約に切り替わるだけです。損をするわけではないので安心してください。

まとめ:まずは定規で測ってみよう

「2年で買い替え」は、キャリアが作ったマーケティングの常識に過ぎません。絶対の正解ではないのです。

特にiPhoneユーザーの方は、キャリアに返却する前に、一度立ち止まって計算してみてください。

  1. キャリアのマイページで「残価(免除額)」を確認する。
  2. イオシスなどの買取サイトで「今の買取価格」を検索する。

もし買取価格の方が高ければ、おめでとうございます。あなたは「返却」ではなく「売却」を選ぶことで、数万円得することができます。

まずはご自身のスマホの「今の価値」を知ることから始めてみましょう。その一手間が、賢いスマホライフへの第一歩です。


参考文献

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この記事を書いた人

元大手家電量販店スタッフ。白物・黒物家電、スマートフォン、パソコンを中心に、設定方法やエラー・不具合などの「困った」を初心者目線で解説しています。専門用語はできるだけ使わず、今すぐ試せる対処法をわかりやすく伝えることを心がけています。

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