エアコン室外機の日除けは効果あり?電気代を下げる正しい対策と「逆効果」になるNG例

エアコン室外機の日除けは効果あり?電気代を下げる正しい対策と「逆効果」になるNG例

「エアコンの効きが悪い」「夏の電気代が怖い」……そんな悩みを持つ方にとって、手軽にできる節電対策として注目されているのが「室外機の日除け」です。ホームセンターや100円ショップでも専用カバーが売られていますが、本当に効果があるのか疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。

実は、室外機の日除けは「やり方次第で効果絶大にもなれば、逆に電気代を上げてしまう原因にもなる」という注意が必要な対策です。良かれと思って取り付けたカバーが、エアコンの寿命を縮めている可能性すらあります。

この記事では、メーカーも推奨する「正しい日除けの方法」と、絶対にやってはいけないNGパターン、そしてタイプ別の選び方を解説します。安全に効率よく冷房能力を高めるための判断材料としてお役立てください。

この記事でわかること
  • 直射日光を遮るだけで冷房効率が高まる理由
  • 「吹き出し口」を塞ぐと電気代が上がるメカニズム
  • 100均グッズやアルミパネル、すだれの正しい使い方
  • 冬場は日除けを外すべき理由とタイミング
目次

結論:「日陰」を作るのは正解、「通気」を妨げるのは不正解

結論から言うと、エアコン室外機に直射日光が当たっている場合、日除けをして「日陰」を作ることには確かな節電効果があります。

しかし、カバーで室外機全体を覆ってしまったり、吹き出し口(ファンの前)を塞いでしまったりするのは完全に逆効果です。エアコンの室外機は、部屋の中の熱を外に捨てる役割を持っています。通気が悪くなると熱を捨てきれず、余計なパワーを使って電気代が上がったり、最悪の場合は故障して止まってしまったりします。

「影は作るが、風通しは邪魔しない」。これが室外機日除けの鉄則です。

なぜ室外機の日除けが節電・冷房効率アップになるのか

エアコンが消費する電力の約8割は、実は室内機ではなく「室外機」で使われています。室外機が置かれている環境を改善することは、ダイレクトに節電につながります。

室外機周辺が高温だと熱を捨てにくい

冷房運転時、室外機は部屋から回収した「熱」を外気へ放出しています。しかし、直射日光で室外機自体の温度が上がったり、周囲の空気が高温だったりすると、熱をスムーズに放出できなくなります。その分、コンプレッサー(圧縮機)をフル稼働させる必要があり、消費電力が増えてしまうのです。

日陰を作ると5〜10%の節電効果も

直射日光が当たる場所に置かれた室外機は、日陰に比べて表面温度がかなり高くなります。日除けやすだれを使って直射日光を遮り、室外機周辺の温度を下げることで、熱交換の効率が良くなり、余分な電力消費を抑えることができます。

絶対にやってはいけない「逆効果」なNG対策

市販のカバーやDIYでの対策において、以下のような状態になっている場合は直ちに取り外してください。

1. 吹き出し口(正面)を塞ぐ

室外機の正面にあるファンからは、熱を含んだ風が吹き出しています。ここに板やすだれを密着させて塞いでしまうと、吐き出した熱風を再び吸い込んでしまう「ショートサーキット」という現象が起きます。これでは全く冷えず、電気代だけが跳ね上がります。

2. 背面や側面を密閉する

室外機の背面と側面(左側)には、空気を取り込むための「フィン(金属の網目状部品)」があります。ここをカバーで覆い隠してしまうと、空気を取り込めず熱交換ができなくなります。おしゃれな木製カバーなどで全体を囲うタイプは、隙間が十分にないと性能低下の原因になります。

3. 冬場も付けっぱなしにする

暖房運転時は、逆に「外の熱を取り込んで部屋を暖める」仕組みになります。冬場に日除けをしていると、太陽の熱を利用できず暖房効率が落ちる可能性があります。また、積雪地域では屋根からの落雪やカバーへの積雪がトラブルの元になるため、冬前には取り外すのが基本です。

タイプ別:おすすめの日除けグッズと選び方

室外機の日除けグッズにはいくつかのタイプがあります。設置環境や目的に合わせて選びましょう。

タイプ 特徴・メリット 注意点
天板パネル型
(アルミシート等)
最も手軽で安価。上に置く、または貼るだけなので通気を一切邪魔しない。100均でも入手可能。 側面や正面への日差しは防げない。強風で飛ばされやすいので固定が必要。
屋根・シェード型
(ひさしタイプ)
室外機の上部に大きな影を作れる。マグネットやベルトで固定するタイプが多い。 サイズ選びを間違えると風で煽られる。台風の際は取り外しが必要。
すだれ・よしず 広範囲に日陰を作れる。通気性も確保しやすい。見た目が涼しげ。 室外機から十分な距離(1m以上推奨)を離して立てかける必要がある。密着はNG。
全面カバー型
(木製ルーバー等)
外観をおしゃれに隠せる。ガーデニング台として使えるものもある。 通気性が悪くなりやすい。隙間が大きく開いている「エアコン稼働OK」な設計を選ぶ必須あり。

よくある質問(FAQ)

Q1. 100均のアルミシートを貼るだけでも効果はありますか?

A. はい、一定の効果はあります。室外機の天板が直射日光で熱くなるのを防ぐだけでも、内部温度の上昇を抑えられます。ただし、吸気口や排気口にかからないよう、天板サイズに合わせてカットして使用してください。

Q2. 室外機に水をかけて冷やすのは効果的ですか?

A. 一時的には効果がありますが、水道水に含まれるカルキ成分がフィンに付着して白く固まり、目詰まりや腐食の原因になるリスクがあります。また、電装部品に水がかかると故障します。メーカー推奨の方法ではないため、日除け対策の方が安全です。

Q3. 日除けカバーは台風の時どうすればいいですか?

A. 必ず取り外してください。簡易的なベルト固定やマグネット固定のものは強風で飛ばされ、近隣の窓ガラスや車を破損させる恐れがあります。安全のため、台風接近時は室内にしまいましょう。

Q4. 賃貸マンションのベランダでもできる対策は?

A. 天板に乗せるタイプのアルミパネルや、マグネット式のシェードなら、壁に穴を開けずに設置でき、撤去も簡単なのでおすすめです。すだれを使う場合は、手すりなどにしっかり固定し、落下防止策を講じてください。

Q5. 室外機が北側に置いてある場合も日除けは必要ですか?

A. 直射日光が当たらない場所であれば、日除けの効果は薄いです。むしろ風通しを良くすることを優先してください。室外機の周りに物を置かない、草むしりをするなどが有効な対策になります。

まとめ

エアコン室外機の日除けは、正しく行えば「少ない電力でよく冷える」環境を作れる有効な手段です。ポイントは「直射日光を遮りつつ、風の通り道は絶対に塞がない」こと。

手軽なアルミパネルタイプやすだれを活用して日陰を作り、室外機の負担を減らしてあげましょう。そして、暖房を使う冬場や台風の時期には取り外すことを忘れないでください。正しいメンテナンスで、快適な夏を過ごしましょう。

参考文献

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この記事を書いた人

家電トラブル解決アドバイザー 元大手家電量販店スタッフ。数千人以上のお客様の「困った」を店頭で解決してきた経験を活かし、家電・スマホ・PCのトラブル解消法を発信中。「説明書より分かりやすく、公式より親身に」をモットーに、専門用語を一切使わず、今すぐ試せる解決手順を提案します。お使いの家電が動かない時、まずは私の記事を頼ってください。 [→ 詳しいプロフィールを見る]

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