エアコンを1ヶ月つけっぱなしにすると電気代はいくら?安くなる条件と高くなるケース

エアコンを1ヶ月つけっぱなしにすると電気代はいくら?安くなる条件と高くなるケース

「エアコンはつけっぱなしの方が電気代が安い」という噂を耳にしたことはありませんか?いちいち消すよりも、24時間運転し続けた方が起動時の消費電力を抑えられ、結果的に節約になるという説です。

しかし、これを鵜呑みにして1ヶ月間ノンストップで稼働させた結果、請求額を見て青ざめるケースも少なくありません。実は「つけっぱなしがお得」なのは特定の条件下に限られます。

この記事では、エアコンを1ヶ月つけっぱなしにした場合の電気代シミュレーションと、本当に安くなるボーダーライン、そして24時間稼働のメリット・デメリットについて詳しく解説します。

この記事でわかること
  • 24時間×30日稼働させた場合の電気代目安
  • 「つけっぱなし」が得になる時間と損益分岐点
  • 連続運転がエアコン寿命やカビに与える影響
  • 電気代を抑えつつ快適に過ごすための最適解
目次

結論:24時間つけっぱなしは基本的に「高くなる」

結論から言うと、24時間30日間ずっとつけっぱなしにするよりも、仕事や睡眠、外出に合わせて「こまめに消す(ただし30分以上の不在時)」方が、トータルの電気代は安くなる傾向にあります。

エアコンが最も電力を消費するのは「起動して設定温度にするまで」です。そのため、ちょっとした外出のたびにオンオフを繰り返すと電気代は高くなります。しかし、数時間以上部屋を空ける場合や、外気温が下がる夜間などは、オフにした方が消費電力はゼロになるため、結果的に安くなります。

「つけっぱなし」が推奨されるのは、「30分以内の短い外出」「真夏の昼間など、室温がすぐに上昇してしまう時間帯」に限った話だと理解しておきましょう。

1ヶ月つけっぱなしにした場合の電気代シミュレーション

では、実際に24時間つけっぱなしにした場合、いくらかかるのでしょうか。エアコンの機種や外気温、住宅性能によって大きく変動しますが、一般的な目安を算出しました。

※電気料金単価は31円/kWh(公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会 新電力料金目安単価)で計算。

冷房(夏)の場合

冷房は暖房に比べて消費電力が少ない傾向にあります。設定温度に達した後の「安定運転時」の消費電力を平均して計算します。

畳数(能力) 1時間あたりの目安 24時間×30日の目安
6畳用(2.2kW) 約15円〜20円 約10,800円〜14,400円
10畳用(2.8kW) 約20円〜25円 約14,400円〜18,000円
14畳用(4.0kW) 約25円〜35円 約18,000円〜25,200円

※上記はあくまで「つけっぱなし」の概算です。実際には夜間や涼しい日は消費電力が下がるため、これより安くなる場合もありますが、逆に猛暑日が続くと高くなることもあります。

暖房(冬)の場合

暖房は外気との温度差が大きいため、冷房よりも電気代が高くなります。

畳数(能力) 1時間あたりの目安 24時間×30日の目安
6畳用(2.2kW) 約20円〜30円 約14,400円〜21,600円
10畳用(2.8kW) 約25円〜35円 約18,000円〜25,200円
14畳用(4.0kW) 約35円〜50円 約25,200円〜36,000円

「つけっぱなし」と「こまめに消す」の損益分岐点

大手空調メーカー(ダイキンなど)の実験データによると、「30分程度の外出ならつけっぱなしの方が安い」という結果が出ています。

なぜ30分が目安なのか?

エアコンは起動直後、設定温度にするためにフルパワーで運転します。この時の消費電力は、安定運転時の5〜10倍にもなります。一度電源を切って室温が戻ってしまうと、帰宅後に再度フルパワー運転が必要になり、そのコストが「つけっぱなしにしていた場合の電気代」を上回ってしまうのが、およそ30分というラインです。

季節や時間帯による使い分け

  • 真夏の昼間(13時〜16時):外気温が高く、切るとすぐに室温が上がるため、1時間程度の外出なら「つけっぱなし」が推奨されます。
  • 春・秋や夜間:外気温と設定温度の差が小さい場合、起動時の負荷も小さいため、「こまめに消す」方が節約になります。

電気代以外のメリット・デメリット

コスト面だけでなく、快適性や機器への影響も考慮する必要があります。

メリット:快適性とカビ対策

  • 常に快適:帰宅した瞬間に涼しい(暖かい)のは最大のメリットです。壁や床まで適温になっているため、体感温度も安定します。
  • カビ・結露の抑制(夏場):冷房を連続運転することで湿度が低く保たれ、エアコン内部や部屋のカビ発生を抑える効果が期待できます(ただし冷房を切った後の内部クリーンは必須)。

デメリット:寿命への影響

  • 稼働時間の増加:当然ながら稼働時間が増えれば、フィルターの汚れも早くなり、室外機のコンプレッサーなどの部品消耗も進みます。
  • 乾燥(冬場):暖房をつけっぱなしにすると過乾燥になりやすく、加湿器の併用や電気代以外のコストがかさむ可能性があります。

よくある質問(FAQ)

Q1. 「自動運転」と「弱運転」はどちらが電気代が安いですか?

A. 基本的に「自動運転」が最も省エネです。弱運転は設定温度に達するまでに時間がかかり、結果として電気代が高くなることがあります。自動運転は一気に適温にしてから微弱運転に切り替えるため効率的です。

Q2. 除湿(ドライ)モードならつけっぱなしでも安いですか?

A. 機種によります。「弱冷房除湿」なら冷房よりやや安いか同等ですが、「再熱除湿」という室温を下げないタイプの除湿は、冷房よりも電気代が高くなります。最近の機種は説明書で確認が必要です。

Q3. 旅行で数日家を空ける時もつけっぱなしが良いですか?

A. いいえ、数日単位の不在なら確実に消した方が安いです。ペットがいる場合や、著しい高温による家具の傷みを防ぐ目的がない限り、オフにしましょう。

Q4. 1ヶ月つけっぱなしにしたらエアコンは壊れませんか?

A. 日本の主要メーカーのエアコンは連続運転にも耐えられるよう設計されていますが、フィルター掃除を怠ると負荷がかかり故障の原因になります。2週間に1回はフィルター掃除を行いましょう。

Q5. サーキュレーターを併用すると電気代は下がりますか?

A. はい、下がります。空気を循環させることで設定温度を夏は1℃高く、冬は1℃低くしても快適に過ごせます。設定温度を1℃緩和すると約10%の節電効果があると言われています。

まとめ

エアコンの「1ヶ月つけっぱなし」は、快適性を最優先するなら有効な手段ですが、電気代の節約という観点では必ずしも正解ではありません。

最も賢い使い方は、「30分以内の外出ならつけっぱなし、それ以上なら消す」というルールを守ることです。また、24時間稼働させる場合は、フィルター掃除をこまめに行い、サーキュレーターを併用して設定温度を控えめにすることが、請求額を抑えるポイントです。

参考文献

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この記事を書いた人

家電トラブル解決アドバイザー 元大手家電量販店スタッフ。数千人以上のお客様の「困った」を店頭で解決してきた経験を活かし、家電・スマホ・PCのトラブル解消法を発信中。「説明書より分かりやすく、公式より親身に」をモットーに、専門用語を一切使わず、今すぐ試せる解決手順を提案します。お使いの家電が動かない時、まずは私の記事を頼ってください。 [→ 詳しいプロフィールを見る]

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