「トイレの換気扇から異音がする」「スイッチを入れても動かない」といったトラブルに見舞われたとき、真っ先に思い浮かぶのが近所のホームセンターではないでしょうか。「本体を買ってきて自分で交換すれば安く済むのでは?」と考える方も多いはずです。
しかし、トイレの換気扇交換には「自分でできるタイプ」と「国家資格(電気工事士)がないと違法になるタイプ」の2種類が存在します。ここを間違えると、感電や火災のリスクがあるだけでなく、法律違反になる恐れもあります。
この記事では、ホームセンターを活用してトイレ換気扇を交換する際の正しい手順、自分で交換できるかどうかの見分け方、そして業者に依頼した場合の費用相場について詳しく解説します。
結論:コンセントが見えていればDIY可能、見えなければプロへ依頼
まず結論からお伝えすると、トイレの換気扇を自分で交換できるかどうかは「電源プラグ(コンセント)が見えているか」で決まります。
換気扇のカバーを外したとき、あるいは本体のすぐ近くにコンセントがあり、プラグを抜き差しできる状態であれば、それは家電製品と同じ扱いとなり、資格がなくても自分で交換可能です。ホームセンターで適合する本体を買ってくれば、ドライバー1本で交換できます。
一方、配線が壁や天井の裏から直接本体に繋がっている場合(電源直結式)は、配線の切り離しと接続に「第二種電気工事士」の資格が必要です。この場合、無資格での作業は法律で禁止されているため、ホームセンターの工事サービスを利用するか、電気工事店に依頼する必要があります。
自分で交換できる?タイプの見分け方と事前確認
ホームセンターへ行く前に、自宅のトイレ換気扇がどのタイプか、サイズはいくつかを確認する必要があります。これを確認せずに店舗へ行っても、どれを買えばいいか判断できません。
1. 電源接続タイプの確認(最重要)
換気扇の化粧カバー(ルーバー)を手前に引いて外してみてください。内部にコンセントプラグが刺さっているのが見えれば「コンセント式」です。配線が本体内部へ直接引き込まれていてプラグが見当たらない場合は「電源直結式」です。
2. 埋込寸法(開口サイズ)の計測
天井埋込型の場合、天井に空いている穴のサイズ(埋込寸法)が重要です。一般的な規格は「17cm角(175mm×175mm)」や「24cm角」などがあります。今の換気扇の型番を検索して仕様書を見るか、カバーを外してネジ穴の位置や本体枠のサイズを測りましょう。
3. ダクト径(パイプ径)の確認
換気扇が接続されている排気ダクト(パイプ)の直径も重要です。トイレ用は一般的に「φ100mm(直径10cm)」が多いですが、古い住宅や団地では異なるサイズの場合もあります。
ホームセンターで交換を依頼する流れと注意点
「直結式だった」「自分での作業は不安」という場合は、ホームセンターのリフォームコーナーやサービスカウンターで工事を依頼できます。一般的な流れと注意点は以下の通りです。
依頼のステップ
- 現状確認・写真撮影:今の換気扇の型番、設置状況の写真をスマホで撮って店舗へ行きます。
- 本体選び・見積もり依頼:売り場で適合する本体を選び、工事費込みの見積もりを依頼します。
- 現地調査(必要な場合):サイズが不明確な場合や特殊な設置状況の場合、業者が下見に来ることがあります。
- 工事日決定・施工:在庫があれば即日〜数日後、取り寄せなら1〜2週間後に工事が行われます。
ホームセンター依頼のメリット・デメリット
ホームセンターに依頼する最大のメリットは「対面で相談できる安心感」です。店員に写真を見せれば適合商品を案内してくれますし、工事後の不具合も店舗が窓口になってくれます。
一方で、デメリットは「スピード」と「品揃え」です。店舗在庫は売れ筋商品に限られるため、特殊な機能付きや特定メーカー品は取り寄せになり時間がかかります。また、実際の工事に来るのは提携している地域の電気工事店なので、日程調整に数日かかることが一般的です。
費用比較:ホームセンター vs ネット通販+業者
交換にかかる総額は「本体価格」+「工事費」+「処分費」です。どこに頼むかで費用感は異なります。
| 依頼先パターン | 費用目安(総額) | 特徴 |
|---|---|---|
| ホームセンター (本体購入+工事) |
2.5万〜4万円 | 安心感がある。標準工事費パックなどが設定されていることが多い。本体価格は定価に近い場合も。 |
| ネット通販で購入 +くらしのマーケット等 |
1.5万〜2.5万円 | 最安を狙える。本体をネット最安値で買い、工事のみを個人業者に依頼する形。手配の手間はかかる。 |
| 地域の電気屋さん | 3万〜5万円 | 対応が早く、アフターフォローが手厚い。費用はやや高めになる傾向がある。 |
よくある質問(FAQ)
Q1. 資格がないのに直結式の交換を自分でやるとどうなりますか?
A. 電気工事士法違反となり、罰則の対象になる可能性があります。また、接続不良による発熱・火災のリスクが高く、万が一火災が起きた際に保険が適用されない恐れもあります。絶対にやめましょう。
Q2. 賃貸アパートですが、ホームセンターで買って交換してもいいですか?
A. 原則NGです。設備は大家さんの所有物ですので、勝手に交換してはいけません。まずは管理会社に連絡してください。経年劣化ならオーナー負担で直してもらえることがほとんどです。
Q3. 今と違うメーカーの換気扇に交換しても大丈夫ですか?
A. はい、大丈夫です。「埋込寸法」と「パイプ径」さえ合っていれば、パナソニックから三菱電機へ、東芝からパナソニックへといったメーカー変更は可能です。
Q4. 24時間換気機能付きのトイレ換気扇をやめて、普通の換気扇にできますか?
A. 建築基準法で24時間換気が義務付けられている住宅の場合、機能をなくすことは推奨されません。また、スイッチの配線仕様(常時換気用など)が異なる場合があり、電気工事が必要になるケースが多いです。
Q5. 古い換気扇の処分はどうすればいいですか?
A. 自治体の「不燃ゴミ」や「小型家電リサイクルボックス」で処分できるサイズが一般的です。ホームセンターで工事を依頼した場合は、業者が引き取ってくれる(有料の場合あり)ことが多いです。
まとめ
トイレ換気扇の交換をホームセンターで検討する場合、まずは「コンセント式か直結式か」を確認することがスタートラインです。
コンセント式であれば、サイズを測ってホームセンターで本体を購入し、自分で交換することで費用を抑えられます。直結式の場合や、作業に不安がある場合は、無理せずプロに依頼しましょう。ホームセンターの工事サービスは「対面の安心感」がありますが、コスト重視なら「ネット通販+工事マッチングサイト」という選択肢も検討してみてください。
