「ドスパラPCだけはやめとけ」は本当?元店員が教える評判の真実と失敗しない選び方

「ゲーミングPCを買おうと思って検索したら、『ドスパラだけはやめとけ』という言葉が出てきて不安になった」 そんな経験はありませんか? 初めてBTOパソコン(受注生産PC)を購入する際、ネット上の悪い評判を見ると躊躇してしまうのは当然です。 結論から申し上げますと、**2025年現在、ドスパラのPCは「買っても大丈夫」な製品です。** ただし、**「何も考えずに標準構成のまま買うと、後悔する可能性がある」**のも事実です。 この記事では、元家電量販店スタッフの視点から、なぜ「やめとけ」と言われるのかの理由と、失敗しないための具体的な選び方を解説します。メーカーの宣伝ではない、現場目線のリアルな情報をお届けします。

目次

なぜ「ドスパラはやめとけ」と言われるのか?主な3つの理由

ネット上で「やめとけ」と言われるのには、過去のトラブルや特有の事情があります。火のない所に煙は立ちませんが、その煙が「現在のもの」か「過去のもの」かを見極めることが重要です。

1. 過去の炎上や不具合のイメージが残っている

最大の理由は、過去に起きたパーツの不具合や炎上騒動のイメージが強く残っていることです。 特に2018年頃に起きたSSD(データを保存するパーツ)の不具合対応に関する騒動は有名で、当時の「サポート対応が悪かった」という口コミが、今でも検索結果やSNSに残っています。 しかし、これは数年前の話です。現在は品質管理体制が見直され、初期不良率は他社と同等レベルに落ち着いています。ネットの情報は古いものが残り続けるため、日付を確認することが大切です。

2. 「電源ユニットが弱い」という古い定説

PCパーツに詳しい人の間で昔から言われているのが「ドスパラの電源は弱い」という説です。 かつて、コストカットのために安価なメーカーの電源ユニットを採用していた時期があり、故障の原因になりやすかったのは事実です。 現在は標準構成でも一般的な品質の電源が採用されていますが、ハイスペックなPCを長く使いたい場合、標準のままでは心許ない(余裕が少ない)ケースも依然としてあります。これが「詳しい人はドスパラを避ける(あるいはカスタマイズする)」と言われる所以です。

3. サポート対応が「ドライ」であること

ドスパラのサポートは、大手家電メーカー(NECや富士通など)のような「手取り足取り教える」スタイルではありません。 「電源が入らない」「動かない」といったハードウェアの故障には対応してくれますが、「ゲームのインストール方法が分からない」「使い方が分からない」といった相談には、冷たく感じる対応をされることがあります。 これを「対応が悪い」と感じる初心者の方が多いため、悪評につながりやすいのです。

元店員が評価するドスパラPCの現状とメリット

デメリットばかりではありません。むしろ、それを上回るメリットがあるからこそ、ドスパラはBTOパソコン業界でトップクラスのシェアを持っています。

圧倒的な「納期」の早さ

ドスパラ最大の強みは**「納期の早さ」**です。 多くのBTOメーカーが注文から発送まで1週間〜2週間かかるところ、ドスパラは**「最短翌日出荷」**が基本です。 「今のPCが壊れたからすぐ欲しい」「週末にゲームをしたい」というユーザーにとって、このスピードは他社にはない強力なメリットです。

コストパフォーマンスが高い

同じ性能(スペック)のパソコンを他社と比較した場合、ドスパラは頭一つ抜けて安いことが多いです。 大量仕入れによるコストダウンが効いており、予算内でワンランク上の性能を手に入れやすいのが特徴です。

【比較表】ドスパラ vs 他社BTOメーカー

ドスパラと、よく比較される「マウスコンピューター」「パソコン工房」の違いをまとめました。 どこで買うか迷っている方は、この表を判断基準にしてください。

以下の表は、スマホでは横にスクロールできます。

項目 ドスパラ (GALLERIA) マウスコンピューター (G-Tune) パソコン工房 (iiyama PC)
価格・コスパ 非常に高い
セール時は特に安い
普通〜やや高い
品質重視の価格設定
高い
ドスパラと競る安さ
納期 最短翌日出荷
業界最速クラス
3〜5営業日
(翌日出荷モデルもあり)
2〜7営業日
モデルによる差が大きい
デザイン ゲーミングらしいLED
ケースの種類は少なめ
シンプルで洗練されている
女性にも人気
質実剛健
地味だが実用的
サポート体制 24時間電話対応
実店舗での持ち込み修理可
24時間電話対応
LINEサポートなど手厚い
24時間電話対応
全国の実店舗で対応可
カスタマイズ性 低い
主要パーツのみ変更可
普通
ケース変更などは不可
普通
選択肢はそこそこある
こんな人におすすめ とにかく早く欲しい人
コスパ最優先の人
品質とサポート重視の人
国内生産にこだわる人
近所に店舗がある人
安く買いたい人

失敗しないためのドスパラPC購入ガイド

「ドスパラで買いたいけど、失敗はしたくない」という方へ。 注文時のカスタマイズ画面で、以下のポイントだけ抑えておけば、トラブルの確率をグッと下げることができます。

1. 電源ユニットは「80PLUS GOLD」へ変更推奨

標準構成の電源ユニットは、容量ギリギリだったり、品質が「BRONZE(ブロンズ)」ランクだったりすることがあります。 予算に余裕があれば、カスタマイズ画面で**「80PLUS GOLD」**以上の認証を受けた電源に変更することをおすすめします。 数千円の追加でPCの寿命と安定性が変わります。特に「Seasonic」や「Corsair」といった有名メーカー製が選べるなら、それを選びましょう。

2. CPUファン(冷却)を強化する

高性能なCPU(Core i7やRyzen 7以上)を選ぶ場合、標準のCPUファンでは冷却不足で音がうるさくなることがあります。 カスタマイズで「静音パックまんぞくコース」などの大型ファンや、水冷クーラーを選択すると、静かで快適な環境になります。

3. 過剰な保証サービスは不要

ドスパラには「セーフティサービス(月額制の保証)」がありますが、通常のゲーム用途であれば、購入時の「延長保証(物損保証なしの自然故障保証)」を3年に伸ばす程度で十分です。 月額サービスは解約忘れのリスクもあるため、自分の性格に合わせて選びましょう。

結論:ドスパラを買っていい人・ダメな人

最終的な判断基準をまとめます。

こんな人には「ドスパラ」をおすすめしません

* 完全なPC初心者の方 「コンセントの挿し方から教えてほしい」レベルの手厚いサポートを求めるなら、家電量販店で大手メーカー製を買うか、サポート評判の良いマウスコンピューターの方が安心です。 * PCケースのデザインにこだわりたい方 ドスパラのPC(特にGALLERIA)は、ケースデザインがほぼ統一されています。「白くて丸いケースがいい」など見た目にこだわるなら、他社や自作PCの方が選択肢があります。

こんな人には「ドスパラ」が最適です

* 今すぐPCが欲しい方 「明日届く」スピード感はドスパラだけの特権です。 * コスパよく高性能なPCが欲しい方 浮いた予算でモニターやキーボードにお金をかけられます。 * トラブル時に「検索して調べる」ことができる方 簡単なトラブルなら自分でググって解決できるレベルの方なら、ドスパラのコスパは最強の味方になります。

FAQ:よくある質問

Q. ドスパラのPCはすぐ壊れるって本当ですか?
A. いいえ、現在は他社と比較しても故障率が高いというデータはありません。ただし、精密機械なので初期不良(届いてすぐ壊れていること)は数%の確率でどのメーカーでも発生します。届いたらすぐに動作確認を行いましょう。
Q. ガレリア(GALLERIA)と他のシリーズは何が違いますか?
A. ガレリアは「ゲーム用」に特化したシリーズで、高性能なグラフィックボードを搭載し、冷却性能が高いケースを使っています。ゲームをするならガレリア一択です。
Q. 実店舗で買ったほうがいいですか?通販でも大丈夫?
A. 通販で全く問題ありません。ドスパラは通販の在庫管理がしっかりしており、納期も早いです。実店舗は「実物サイズを確認したい」「店員に直接相談したい」という場合に利用するのがおすすめです。
Q. セール時期はいつが狙い目ですか?
A. 夏のボーナス時期(7月頃)、年末年始(12月〜1月)、決算期(3月)が安くなりやすいです。ただし、ドスパラは普段から価格変動があるため、欲しい時が買い時とも言えます。

まとめ

「ドスパラPCだけはやめとけ」という言葉は、過去のトラブルや一部のこだわり派の意見が強調されたものです。 2025年の現在においては、「納期とコスパに優れた優秀な選択肢」と言えます。 ただし、長く安心して使うためには、電源ユニットのカスタマイズなど、最低限の知識を持って購入することが重要です。 この記事の比較表や選び方を参考に、あなたにぴったりの1台を見つけてください。

参考文献

* ドスパラ(株式会社サードウェーブ) 会社概要・沿革 https://www.dospara.co.jp/corporate/profile.html * ドスパラ サポート・サービス情報 https://www.dospara.co.jp/support/ * 消費者庁 景品表示法関連情報(過去の措置命令等の確認) https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/

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この記事を書いた人

元大手家電量販店スタッフ。白物・黒物家電、スマートフォン、パソコンを中心に、設定方法やエラー・不具合などの「困った」を初心者目線で解説しています。専門用語はできるだけ使わず、今すぐ試せる対処法をわかりやすく伝えることを心がけています。

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