「アップデートをインストールできません」
夜、ワクワクしながらアップデートボタンを押したのに、こんな冷たいエラーメッセージが出てしまったらドキッとしますよね。「もしかしてiPhoneが壊れたの?」「修理に出さないといけないのかな…」と不安になってしまう気持ち、痛いほどよく分かります。
でも、安心してください。元家電販売員として断言しますが、このエラーが出てもiPhoneが故障しているケースはほとんどありません。
そして何よりお伝えしたいのは、「パソコンがなくても、大切な写真を1枚も消さずにアップデートする方法はある」ということです。
この記事では、私が店頭でお客様にこっそり教えていた、iPhoneの「ある機能」を使った解決策を、専門用語を使わずに分かりやすく解説します。難しい操作は一切ありません。今のスマホのままで、安全に新しいiOSへアップデートしましょう。
なぜ私のiPhoneはアップデートできないの? 3つの主な原因
そもそも、なぜ急にアップデートができなくなってしまったのでしょうか。難しいエラーコードを解読する必要はありません。実は、原因のほとんどは以下の3つのどれかに当てはまります。
- 部屋が散らかっていて荷物が置けない(ストレージ容量不足)
- 荷物の受け取りに失敗している(Wi-Fi・通信エラー)
- 届いた荷物が壊れている(アップデートデータの破損)
iPhoneのアップデートとは、新しいシステムという「大きな家具」を部屋に入れるようなものです。部屋(ストレージ容量)がいっぱいだったり、配送(Wi-Fi)が途切れたりすると、作業は完了しません。
✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス
【結論】: まずは「iPhoneストレージ」の空き容量を確認し、最低でも5GB〜10GB程度の空きがあるかチェックしてください。
なぜなら、店頭に持ち込まれる「アップデートできない」という相談の約8割は、実は単純な「容量不足」が原因だからです。エラーメッセージが難解でも、まずは容量を疑うことが解決への近道になります。
写真は消さないで!「Appを取り除く」で容量を空ける魔法の方法
「容量不足なのは分かっているけど、写真は消したくない!」
そう思いますよね。ここで多くの人がやってしまうのが、泣く泣く写真を消したり、使っているアプリを削除(アンインストール)してしまうことです。
ですが、iPhoneには「Appを取り除く」という、非常に便利な機能があることをご存知でしょうか?
この機能こそが、今回の問題を解決する鍵です。
「Appを削除」と「Appを取り除く」の決定的な違い
iPhoneの設定画面には、「Appを削除」と「Appを取り除く」というよく似た2つの項目があります。この2つは、データが残るかどうかに決定的な違いがあります。
「Appを削除」はアプリ本体も中のデータもすべて消去しますが、「Appを取り除く」はアプリ本体の容量だけを空けて、中の大切なデータ(セーブデータやログイン情報)はiPhone内に残してくれます。
| 機能名 | アプリ本体 | 中のデータ(履歴・セーブ等) | アイコン |
|---|---|---|---|
| Appを取り除く | 消える(容量が空く) | 残る(消えない) | ホーム画面に残る(雲マーク付) |
| Appを削除 | 消える(容量が空く) | すべて消える | ホーム画面から消える |
つまり、「Appを取り除く」を使えば、数GB単位の空き容量を確保しつつ、アップデートが終わった後にアイコンをタップするだけで、元通りの状態でアプリを使い再開できるのです。
「Appを取り除く」の具体的な手順
それでは、実際に容量の大きなアプリ(ゲームやSNSなど)を取り除いてみましょう。以下の手順で操作してください。
- iPhoneのホーム画面から「設定」(歯車アイコン)を開きます。
- 「一般」をタップします。
- 「iPhoneストレージ」をタップします。
- アプリの一覧が表示されるので、容量が大きく、かつ今は使っていないアプリを選んでタップします。
- 青い文字で書かれた「Appを取り除く」をタップします。(※赤字の「Appを削除」は押さないでください)
- 確認画面が出るので、もう一度「Appを取り除く」をタップします。
これで、アプリ内のデータは守られたまま、空き容量だけが増えました。これをいくつか繰り返して、アップデートに必要な容量を確保しましょう。
✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス
【結論】: アップデートが終わったら、ホーム画面に残った「雲のマークがついたアイコン」をタップして、アプリを元に戻すのを忘れないでください。
なぜなら、「取り除く」はあくまで一時的な処置だからです。再ダウンロードにはWi-Fi環境が必要になるため、外出先で急に使いたくなった時に困らないよう、自宅のWi-Fi環境下で元に戻しておくことをおすすめします。
「検証中」で止まるなら? 壊れたアップデートデータを削除しよう
「容量は十分空いているのに、アップデートが進まない」
「『検証中』の画面でずっと止まってしまう」
この場合に疑うべきは、iPhoneの中に保存されている「アップデート用データ」自体が壊れている可能性です。
過去にWi-Fiが不安定な状態でダウンロードが中断されたりすると、不完全なデータがiPhoneに残り続け、それが新しいアップデートの邪魔をしてしまうことがあります。この場合、一度その「壊れたデータ」を手動で削除する必要があります。
古いアップデートデータを削除する手順
壊れたデータを削除して、きれいな状態で再ダウンロードするための手順は以下の通りです。
- 「設定」>「一般」>「iPhoneストレージ」を開きます。
- アプリの一覧の中に「iOS 17.x.x」や「iOS 18」といった、iOSのバージョン名が書かれた項目がないか探してください(歯車のアイコンが表示されていることが多いです)。
- 見つけたらそれをタップし、「アップデートを削除」をタップします。
- 削除が完了したら、iPhoneを一度再起動します。
- 再起動後、もう一度「設定」>「一般」>「ソフトウェアアップデート」から、アップデートを試してみてください。
これで、邪魔なデータがなくなり、正常にダウンロードが開始されるはずです。
それでもダメな時のQ&A(Wi-Fi・充電・時間)
最後に、意外と見落としがちなポイントをQ&A形式でまとめました。「あと少し」のところでつまずかないよう、チェックしてみてください。
Q. Wi-Fiがなくてもアップデートできますか?
A. 基本的にはWi-Fi環境が必須です。
最近のiOSアップデートは大容量(数GB)になることが多く、携帯電話会社の回線(4G/5G)ではダウンロードが制限される場合があります。また、カフェやコンビニのフリーWi-Fiは接続が不安定で、途中でデータが壊れる原因になりやすいためおすすめしません。自宅の安定したWi-Fiを使いましょう。
Q. 充電は何%あればいいですか?
A. 50%以上ある状態で始めてください。
バッテリー残量が50%未満だと、インストールボタンが灰色になって押せないことがあります。アップデート中は電池を多く消耗するため、充電ケーブルを挿したまま行うのが最も確実で安全です。
Q. どれくらい時間がかかりますか?
A. 30分〜1時間は見ておきましょう。
ダウンロードの時間に加え、インストール中はiPhoneが真っ暗になったり、リンゴマークが出たりして一切操作できなくなります。電話やLINEも使えなくなるので、寝る前やお風呂に入っている間など、スマホを使わない時間帯に行うのがおすすめです。
まとめ:焦らず一つずつ試せば大丈夫
iPhoneがアップデートできないと焦ってしまいますが、原因のほとんどは「容量不足」か「データの破損」です。今回ご紹介した以下のポイントを試せば、パソコンがなくても解決できます。
- 「Appを削除」ではなく「Appを取り除く」を使って、データを守りながら容量を空ける。
- 「iPhoneストレージ」の中に古いiOSデータが残っていたら削除する。
- 充電器に繋ぎ、安定したWi-Fi環境で行う。
これで、あなたのiPhoneも無事に最新の状態になり、新しいアプリもサクサク使えるようになるはずです。大切な写真を消すことなく、快適なスマホライフを取り戻してくださいね。
もしこの記事の手順で無事に解決できたら、同じように困っているお友達にもぜひ教えてあげてください。
